リーダーシップの本質とは?

みなさん、こんにちは。

ビジネスコーチのAdachiです。今回は、リーダーシップの本質についてみなさんと一緒に考えてみましょう。

みなさんは、リーダーシップとは何?と質問された時、どのように答えますか?


「組織を率いている人」「ビジョンが明確にある人」「率先垂範する人」「チャレンジし続ける人」「人々の前に立つ人」など、様々な考え方があるかと思います。リーダーシップについては多種多様な考え方があり、どれも間違いではないですし、むしろ多様な考え方があって面白いですよね。


今回はリーダーシップの本質を考えてみましょう。


以前の記事で、リーダーとは「結果的になるもの」ということを述べました。つまり、ある組織のリーダーと任命されたその日からリーダーになるのではなく、チーム・組織として困難な課題やチャレンジをし続けることで、周りから認められてはじめてリーダーになるということです。リーダーは自分一人でなるのではなく、周りから認められてなるものであり、そのプロセスを含めて結果的にリーダーとなる、と考えます。つまり、意識して狙ってなるものではないということです。


リーダーシップは過去に遡ると連続的な出来事に見える


このように、人々がリーダーシップをどのように見ているかと考えると、過去~現在にかけて考えてみた場合、そのプロセスが重視され、連続的な出来事として認識致します。もしみなさんがある人物をリーダーとして認識している場合、それが何に基づいているかと考えてみると、過去の出来事にフォーカスしているということに気づくと思います。その人物が過去にした出来事、発言した内容、成し遂げたことなどをもとに、リーダーとして認識していると思います。


本人は非連続的な出来事と捉えている


しかし、当の本人はその当時の出来事を連続的なものとしては考えてはいなかったと思います。つまり、未来にかけて果敢にチャレンジしていくためには、非連続的な出来事に遭遇しているはずなのですが、過去を振り返って見ているため、周りからは連続的なものに見えるのです。リーダーは創造と変革を扱います。つまり、非連続的な出来事(困難な出来事)を乗り越えるわけですが、そこには様々な苦労があり、自分の持っているスキルを活用して乗り越えていくわけです。リーダーは結果的になるものということを述べましたが、これから先の未来のことを考えた場合、非連続的な出来事に遭遇するという意味もあり、狙ってなるものではない=連続的なものではない、と考えております。期待を込めてリーダーに任命すること(ロールとしてのリーダー)とは少し意味が異なり、私が述べているリーダーとは不確実で不安定な世の中で生き残るための術を身に付け、非連続的に、未来に向けて周りに影響を及ぼすものを指しています。


コロンブスの卵のエピソード


コロンブスの卵を例に考えてみましょう『参考:リーダーシップの旅(野田、金井)』

コロンブスはアメリカ大陸を発見したと一説では言われておりますが、アメリカ大陸までの航路を発見したとも言われております。どちらが正しいかはわかりませんが、いずれにしても彼は歴史的な発見をした訳です。

しかし、ある晩餐会で周りからこんなことを言われてしまいます。

「あなたのやったことはたいしたことではない、ただ西へ西へと船を走らせただけではないか」

そこで、コロンブスはその場にあった卵を取って、こう言いました。

「この卵を立ててみてくれないか?」

当然、そのままの状態で卵を立てられるものは誰一人いませんでしたが、コロンブスはその卵を取り、下部分4分の1くらいをグシャっと押しつぶして、卵をテーブルの上に立たせたのです。

すると、周りからはこんな声が聞こえてきました。

「あなたがやったのはたいしたことではない、ただ卵を割って立てただけではないか」

コロンブスが反論します。

「私が新大陸発見でやったことはこれと同じだ。誰かが成功してしまえば、それはあまりに簡単に見える。しかし、それが誰かによって成し遂げられるまでは、他の誰もそれができるとは思わない」


はい、私はここにリーダーシップの本質があるように思います。

リーダーシップを旅に例えると下記のようになります。

「旅を前にして、人は、そんな新しいやり方は非現実的だ、不可能だと言う。旅を終えて、人は、なぜ自分たちがそんなふうに言っていたのかすら不思議に思う」『引用:リーダーシップの旅(野田、金井)』


「そんなの無理に決まっている」はチャンス!?


似たようなエピソードは現実でも多数あります。

ZOZO TOWNの創業者の一人、前澤友作氏の功績も上記のように説明できます。

20年前、皆さんはインターネットで服を買う時代が来ると思いましたでしょうか?むしろ、ネットで服なんか売れるわけがないと思っていたと思います。

スターバックスが日本に入ってきた時もそうです。喫茶店文化が根付いていた日本において、そんなものが流行るわけがないと誰もが思っていました。

しかし、結果的に成功することで、彼らはその領域の第一人者、すなわちリーダーとして社会から認知されるようになります。

iPhoneも見え方によって「ただのインターネット機能がついた電話」と考える人もいるでしょう。

ところが、「いやいや、そんなのただ〇〇しただけではないか」と呼べるようなものは、実はリーダーシップの本質に近いことなんだと思います。


繰り返しになりますが、後ろを振り返ってみて、「なぜあの時に、こんなのは無理だと言っていたのか不思議に思う」ようなことがあれば、それはリーダーシップを発揮したということなのかもしれません。


誰も成し遂げていない困難なことをやるもよし、新しいことにチャレンジするもよし、何が起こるかわからない底なしの沼地に足を踏み入れることは、リーダーとしての第一歩なのかもしれません。


もし皆さんが何かを提案し、周りから反対されたらそれはチャンスなのかもしれませんね。


そんなのは無理だ、できる訳がないと言われば、できる方法を考えてみましょう。

きっとあるはずです。自分自身の力を信じてみましょう。


ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

さて、次回はリーダーシップの始まり、Lead the selfの実践方法について紹介していきます。



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